第66回定期演奏会 ご来場御礼

第66回定期演奏会、終了致しました。ご来場いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

今回は、前半を近代フランスを代表するドビュッシーとラヴェル、後半はロシア音楽でもおそらく五指に入るくらい有名なチャイコフスキー交響曲第5番という、水響としてはメジャーどころを揃えたプログラムでした。

メジャーどころとは言っても、ドビュッシーとラヴェルは約10年、アマチュアオケでは定番のチャイ5に至ってはなんと23年ぶりの演奏となります。その間にメンバーは大きく変わり、初めてという人も当然多かったのでした。

チャイコフスキーは昨年のクリスマスに「くるみ割り人形」全曲を演奏していたのでその分の「貯金」は少しはあったかもしれませんが、練習を始めると、やはり有名曲だけに過去数多の名演奏を意識したのか、なぜか消化不良的なリハが続きました。そんな中、指揮者の齊藤さんからは「この曲は交響曲です。楽譜通りに演奏しましょう」と何度もご指摘がありました。加えて「バレエ音楽ではないのです!」とも。

実は、この曲の速度指示は、第2楽章を除くとあまり変わりがないように書いてあります。演奏をお聴きになってお分かりになった方も多いと思いますが、第4楽章の早くなった部分もそれほど速く演奏するようにはなっていない。これに気が付くと、みるみるうちに演奏の精度があがってきました。

私自身もチャイ5といえば、ムラヴィンスキーやバーンスタインなどの大家の演奏に感動し大きく影響を受けてきましたが、インテンポで楽譜に忠実に演奏することの快感を改めて齊藤さんに教えられました。

一方、フランスものは、楽譜に書いてあるとおりでは再現できません。譜面づらも難しい上に、他の楽器との関わり合いや曲全体の構成を理解しないと面白くもなんともない音楽になってしまいます。なので、今回はこのフランス2曲(特にドビュッシー!)は千本ノックのように何度も何度も繰り返しリハを行いました。

打ち上げで齊藤さんから「イベリアの2曲目、ドビュッシーの音が出てたと思います」とお言葉を歌だいた時にはみんな嬉しかったと思います。ホント練習したもんね。

次回は、2024/4/14(日)ミューザ川崎シンフォニーホールです。

指揮者には、今般、東京佼成ウインドオーケストラの常任指揮者に就任され各地のオーケストラで大活躍されている大井剛史さんをお迎えし、メキシコを代表する作曲家レブエルタスの「センセマヤ」「マヤ族の夜」、そして、オーケストラの定番曲となったストラヴィンスキー「春の祭典」という色彩強めな曲目をお届け致します。

実は大井さんとは、東京藝術大学在籍中から何度もご指導いただいた関係にあり久々の再会になります。多少は成長できていると思われる水響の現在をお見せできればと願ってやみません。皆さまのご来場をお待ちしております。

水星交響楽団運営委員長 植松隆治