第64回定期演奏会 ご来場御礼

第64回定期演奏会、終了致しました。
ご来場いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

水響がお届けしたクリスマスプレゼント、いかがだったでしょうか。

クリスマスといっても、年末に向け何かと多忙な時期でもあり、単なる年末の一日に過ぎなかったという方も実は多いと思います。
私自身もこのところの何年は全くその通りで、ケーキも何もないジャパニーズサラリーマン的な12/25を過ごしてきました。
それが今年はうってかわって、クリスマスに向けて本当にたくさんの準備をすることになるとは!

今回のプログラム、普通に演奏するだけでもクリスマスらしい演奏会になったはずですが、それだけですまないのがまさに水響らしいところ。
「これもできる」「あれもできるはず」「やれるなら全部!」

くるみ割り人形はバレエ音楽であり、本来はバレエの伴奏としてオーケストラが演奏するものですが、オケの演奏会でオケだけが演奏しても聴いている人にはバレエの情景を想像してもらうしかありません。
そこで思いついたのが、今回素敵な映像をつくっていただいた水本紗恵子さんが以前手がけられたという映像コラボによるくるみ割りの演奏会のことでした。

その際はピアノ伴奏で、曲目も抜粋だったそうですが、今回全曲を演奏するにあたり、水本さんにご相談したところご快諾をいただき、この「映像と楽しむ」プロジェクトがスタートしました。

すみだトリフォニーホールのスタッフの皆さまとは、1年以上前から打ち合わせを重ねました。映像上映のプロフェッショナルである「舞台字幕/映像まくうち」の幕内さんをご紹介いただき、あわせて指揮者の齊藤先生に字幕原稿作成をお願いしたのは、まだ前回の演奏会の練習をしているころでした。

クリスマス・フェスティバルはクリスマスにちなんだ名曲のメドレーであり、それこそこのまま演奏するのがスタンダードです。
でも、くるみ割りに子供たちの合唱があるのに、それだけでは歌詞もないし子供たちもさみしいと思うはず。では歌詞をつけて歌ってもらおうと考えました。(この歌詞も齊藤先生による訳詞です)

さらに、スコアを見ると、オプショナルですがオルガンのパートがありました。出番は最後のほんの僅かなところだけで申し訳なかったのですが、いつもお世話になっている大木麻理さんに相談したところ、奇跡的にその日はスケジュールが空いておられました。
でもこれだけで大木さんにお願いするのは何とも勿体ない。で、なんとも贅沢なプレコンサートが実現したわけなのです。

まだあります。水本さんのイラストができてきたとき、そのキャラクターのあまりの可愛らしさに水響女子団員はすっかり打ちのめされてしまいました。
「これ、グッズ作ったらいいよね?」
完成したグッズの数々は予想を上回るもので、本番時に販売も致しました。
(一部商品については改めて販売する予定もあります!追ってご案内致します。)

これに加えて、コスプレ(サンタ・トナカイのほかにもシスターやキリスト、カオナシまでいました!)それから、振り付けつきのスレイベル隊などなど・・・実質的には13時半開演で16時半終演となりました。

水響設立時の共通認識として「学生時代にやれなかった曲をやろう!」というテーマがありましたが、それは「やりたいことは全部やろう!」という形に着実に進化を遂げているようです。


次回は2023/5/21(日)、本日と同じくすみだトリフォニーホールです。
新日本フィルコンマスとしてご活躍中の西江辰郎さんを久しぶりにお迎えし、ブリテンのヴァイオリン協奏曲とマーラーの5番です。水響のさらなる進化(深化)にご期待ください。

なお、今回の演奏会において、一部座席にてステージの「見切れ」があったとのご指摘がありました。合唱が入ることに伴うコロナ対応の一環で客席前部をステージとして使用したことによるもので、やむない措置ではありましたが、当方の説明不足もありご迷惑をおかけいたしました。まことに申し訳ございませんでした。

水星交響楽団運営委員長 植松隆治